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企業は「ポテンシャル採用」で採用するべき!JI TRUSTが語るインドネシア人採用の特徴とは

  • 送り出し機関JI TRUST
事業内容
技能実習(育成就労)・特定技能人材の紹介・支援事業
URL
https://www.ji-trust.com/
(写真右)代表取締役副社長のエンジェリック・グロリアナ・フルマン(通称:エンジェル)様

JI TRUST(ジェイアイトラスト)について教えてください

エンジェル様:JI TRUSTは、インドネシアの教育の中心地であるバンドゥンを拠点に、日本で働きたいインドネシア人を紹介・支援する送り出し機関です。2022年3月に4人の創業メンバーでスタートした比較的若い企業ですが、2025年1月現在、日本人教師を含む13名のスタッフを抱え、日本全国へ約400名のインドネシア人材を送り出してきました。

一般的な送り出し機関は、SNS広告などを活用して生徒を集め、自社で教育を行った後に日本へ送り出します。一方、JI TRUSTでは、インドネシア教育大学院の修了者などを中心とした教育のプロフェッショナルがスタッフとして在籍。日本語学校での教育を終えた生徒から候補者を選定し、独自の再教育プログラムでさらなるスキル向上を図ることで、確度の高い人材を提供できる仕組みを構築しています。

また、JAPANNESIA様とは創業当初から連携し、候補者の紹介だけでなく、受け入れ企業への採用後のフォローアップも行っています。

インドネシア人の特徴は?どんな理由で日本に働きに来るの?

インドネシア人の特徴について教えてください

エンジェル様:インドネシア人は、みんな明るくてポジティブな性格をしています。年上の人を敬う文化もありますし、基本的に温厚で、悩みを抱え込むよりも即行動するタイプの人が多いですね。

また、家族を非常に大切にする文化があります。これはどこの国でもそうだと思いますが、私の経験上インドネシアは特に強い傾向にあると思います。宗教的な教えから家族を大切にするというわけではなく、インドネシアの文化として家族を大切にすることが当たり前とされています。

日本で働きたい人はどんな理由が多いですか?

エンジェル様:日本への憧れから働いてみたいと考えるインドネシア人は多いイメージです。私たちは日本の漫画やアニメを通して日本文化に親しんできたため、他の国にはない親近感というか魅力が日本にあるんだと思います。
私も小さいころは、るろうに剣心やセーラームーンを見て育ちました。(笑)

また、働く動機についてですが「家族の生活を助けたいから」という理由が一番多いですね。日本で働くための建前でというわけではなく、本心から家族を助けたいと考えている人が多い印象です。家族を大切にする文化が根強いため、日本で働いているほとんどのインドネシア人は節約をしながら仕送りをしていると思います。このような背景と円安などの影響も含め、手残り所得が増える家賃補助などのサポートが充実している企業は、特に良い候補者が集まりやすい傾向にあります。

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ここ数年、インドネシア人採用の市場が伸びている要因について教えてください

エンジェル様:弊社のクライアントからの声にはなりますが、インドネシアは他国と比較して日本語レベル・働く姿勢がとても良いと評価されることが多いです。これまで多様な国の人材を受け入れてきた企業も、インドネシア人材を選ぶケースが増えてきています。

また、インドネシアを選ぶ企業は、コミュニティが強い傾向にあることも理由の一つかなと思いますね。インドネシアというキーワードでつながり、そういった場から口コミで紹介をいただけることも多いです。

インドネシアは、外国人採用市場でトップシェアを誇るベトナム・中国のようにムーブメント的な流れで爆発的に拡大してきたというよりも、成功も失敗も経験したプロフェッショナルな企業が徐々にインドネシア人材を選びはじめているという印象です。

さらに、円安の影響で一部の外国人労働者が日本を離れる動きがある中、インドネシアではその影響が限定的で、日本で働きたいという需要は依然として高いです。この点も、企業がインドネシア人材を採用する理由の一つと言えるでしょう。

400名を送り出した実経験から学ぶインドネシア人の採用と定着のポイント

選考の際に定着する人材を見極める秘訣を教えてください。

エンジェル様:「即戦力採用」か「ポテンシャル採用」のどっちが良いかと聞かれれば、ポテンシャル採用で人材を選んだ企業の方が定着率が高い傾向にありますね。

このような結果になる理由はいくつか考えられますが、日本語能力などの技術面はモチベーション次第で、あとからいくらでも伸ばせる一方、人柄や性格はなかなか変えることが難しいという点が挙げられます。また、経験の有無などを重視して採用した場合、経験があるが故に転職への心理的ハードルが低く定着しづらい傾向があるのかなと感じています。

即戦力重視の採用はメリットも多い反面、転職などのリスクや待遇面で前職と比較されることも多く、どちらかというと上級者向きです。もし、はじめてインドネシア人採用に挑戦する場合は、➀人間性➁日本語能力③スキル・経験という優先順位で選考基準を設けることをおすすめします。

また、入社後に人材が定着するかどうかは企業次第ですが、良い人材の候補者を確保するという点では、送り出し機関・登録支援機関・監理団体のレベルによって大きく左右すると思います。

この問題は企業側からも見えづらい点だと思います。具体的に教えてください

エンジェル様:外国人採用は弊社のような現地の送り出し機関が人材を紹介し、登録支援機関または監理団体を通して日本に入国するという仕組みになっています。
私たちインドネシア側も人材を紹介するうえで、登録支援機関・監理団体との細かな連携を重ねますが、これらはすべて団体同士の積み上げてきた信頼関係・コネクションの上で成り立っていることがほとんどです。

過去には、対等な関係であるにも関わらず、現地に視察に来た日本の支援機関がインドネシア人の候補者に対し、理由もなくスクワットを強要させるなど、上から評価されるような経験をしたことがあります。

そのような団体は現地でも悪い評判が広まり、結果的に低品質な送り出し機関しか協力しなくなりますので、外国人採用を始める前に失敗に終わることが確定しているといっても過言ではありません。

このようなことから、企業がインドネシア人採用で失敗しないためには、
➀良質な登録支援機関・監理団体と提携し、候補者を確保
➁適切な採用基準を設計、ポテンシャル重視で採用をすること
③社内理解を促し、定着しやすい環境の構築

が不可欠だと感じています。

外国人目線で教育するためのポイントがあれば教えてください

エンジェル様:外国人が日本で働く際、最初は多くのことが分からない状態です。特に、日本語はインドネシア人にとって非常に速く呪文のように聞こえます。

入社していきなり「見て覚えて」という指示では理解が難しいため、短く分かりやすい単語で、ゆっくりと説明する教育ステップを取り入れたほうが、結果として早く仕事に適応できます。

また、インドネシアには四季がなく、食文化や生活環境の違いから体が慣れるまで時間がかかります。企業側がこうした点に理解がある場合、働く外国人にとっては非常に助かりますね。

これからインドネシア人採用はどうなると思いますか?

エンジェル様:今後もインドネシア人採用は増加すると見込んでいます。現地でもJFTや特定技能試験の予約が埋まっており、受験待ちの状態です。また、インドネシア人を雇用した企業から紹介をいただくケースも増えてきており、今後ますますインドネシア人材が選ばれることを期待しています。

最後に現地から見たJAPANNESIAの評価について教えてください

エンジェル様:インドネシアへの専門性とサポート力・透明性の面から、全国でもトップクラスだと感じています。
多くの登録支援機関・監理団体は「現地語を話せるスタッフが在籍している」ことを専門性としていますが、JAPANNESIA様は実際に現地での生活や教育を経験されており、インドネシア側から見ても最も信頼できるパートナーです。

インタビューの冒頭でも話したような、インドネシアは家族を大切にする文化が強いということも理解されており、現地訪問で家族へのフォローアップを行っていることからもインドネシアへの深い知見があると実感しています。

家族へのフォローアップをはじめ、他の支援機関が行っていない独自の施策を実施されており、弊社も参考にさせていただいていることが多いです。

今後も両国の発展のために、幸せに働けるインドネシア人を増やしてほしいと願っています。

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※掲載内容は取材当時のものです。

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