菊池様:当施設は、矢野脳神経外科医院が母体となり2001年10月に設立された介護老人保健施設です。当時、愛媛県内子町には老健施設が1件しかなく、地域に根ざした施設をつくりたいという想いから事業をスタートしました。
グループ全体として、当施設のほかにグループホーム、デイケア、訪問介護、訪問看護、訪問リハビリ、居宅介護支援事業など幅広く展開しています。2025年1月現在、アンビションうちこ園では92名、グループ全体では121名の職員が働いています。
外国人採用については、JAPANNESIAさんを通じてインドネシア人スタッフ2名の採用からスタートさせ、現在では6名まで増員。日々の業務をしっかりと支えてくれています。
外国人採用を導入しようと思ったきっかけを教えてください
井上様:JAPANNESIAさんとのご縁がきっかけですね。もちろん以前から経営陣が外部から情報を集めるなど、外国人採用にアンテナを張っていました。大手の会社から営業の電話などもかかってきていましたが、やはり不安が拭えない。現場からも自分たちにマネジメントができるのか、指導に時間を割けるのかなど、はじめての取り組みに対する不安の声もあり、なかなか踏み切れずにいました。
また、内子町は人口15,000人ほどの町なので、求人を出しても若い人材はなかなか集まりません。有料の求人媒体を利用しても数ヶ月で離職してしまうケースもありました。国内採用だけでは限界が見えていたのです。
そんなとき、JAPANNESIAさんからインドネシア人採用を紹介され、代表の上田さんの人柄や取り組みを見て信頼できると感じました。これが決断の大きなきっかけになりましたね。
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外国人採用で一番不安に感じていたことはありますか?
井上様:逆に現場が混乱するのではないかという懸念もありましたが、一番は利用者様が受け入れてくれるかどうかでした。介護の仕事は、利用者様との信頼関係が何よりも重要ですので、インドネシア人スタッフを温かく迎えてもらえるかどうかという点は特に心配でしたね。
現場に関しても導入前は、はじめての取り組みへの不安がありました。しかし、アンケートを実施してみたところ「一緒に頑張っていきたい」という声が多かったため、施設全体として進むべき方向性が定まった感じですね。
実際にインドネシア人を採用してみてどうでしたか?
井上様:入社してくれたインドネシア人スタッフは、みんな本当に真面目で優しいですね。その影響か、職場の雰囲気も以前より良くなったと実感しています。彼らから日々学びや刺激を受けることがたくさんあると感じますね。
心配の種だった利用者様との関係も、「どこからきたの?」「いつまでおってくれるん?」「一人で寂しくない?」「インドネシア語ってどういうふうに喋るの?英語?何語?」と毎日新しいコミュニケーションが生まれたり、導入前の不安が嘘のように充実しています。
入社後に印象に残っているエピソードがあれば教えてください
ヨギさん:施設で感染症が流行し、指導できる人が足りないときでも、自らが考えて素晴らしいサポートをしてくれました。彼は、うちこ園祭りというレクリエーション企画の進行役も自ら務め、コミュニティの中心となって盛り上げてくれたこともあります。
フジさん:認知症で気分の落ち着かない利用者さまに、冷静に寄り添い、優しく話を聞いてあげる姿が印象的です。彼女は、いろんなことに目を向けていて、私たちが気づかなかったこともすぐに報告をしてくれます。
スリスさん:クリスマスイベントではサンタクロースの格好で利用者様を楽しませるだけでなく、イベント終了後に寝たきりで参加できなかった方の部屋を自主的に訪れ「〇〇さんサンタだよー」と一人ひとりに声をかけてくれました。その優しさと繊細な気遣いにより利用者様は大変喜んでいました。
ここでは書ききれませんが、当施設で働いているインドネシア人スタッフは本当に頼りになる素晴らしい人材だと実感しています。
国内採用と比較して、教育面での違いなどはありましたか?
井上様:そこまで差はありませんでした。インドネシアで技術面においてもしっかり勉強しているし、何よりも学ぶ意欲が高いのでどんどん上達しています。なので当施設では、日本人と同じ教育プログラム(四半期ごとに目標を決め、達成をサポートする方式)で対応しています。
最初に入社したインドネシア人スタッフの教育をしっかり行ったことで、彼らが後輩の指導をしてくれる、そんな社内風土が生まれています。
選考の際に意識していたポイントがあれば教えてください
最重要視していたところは人柄ですね。日本語レベルや技術などは入社後にいくらでも伸ばせます。しかし、介護の仕事では利用者様に優しくできないと業務が務まりません。選考の際にも、受け答えの上手さより、話した時の誠実さや正直さを見ていました。
ある候補者は、選考ではあまり言わない彼女の話をしてくれたことがあり、そこまで正直に話してくれるということは素直でいい子なんだろうと採用を決めたこともあります。
外国人材の育成について詳しく聞かせてください
井上様:当施設では、1名の外国人に対して2名の指導者を配置し、日本人と同じ教育プログラムを提供しています。ありがたいことに現場のスタッフも、単なる同僚としてだけではなく、休日に一緒に遊びに行ったり食事をしたりと、自然に親交を深めてくれています。風通しのよい文化が結果として良い人材の成長につながっているのだろうと思っています。
さらに、JAPANNESIAさんの定期イベントや日本語教育への参加はもちろん、当施設の各部署のスタッフが講師となり介護の勉強会を開催するなど、スキルアップを支援しています。現在、インドネシア人スタッフの一人が介護福祉士の資格取得を目指しており、私たちも全力でサポートしています。
最後にJAPANNESIAの評価について聞かせてください
井上様:採用もそうですが、入社後のアフターケアが本当に手厚く、大変助かっています。特に、緊急時の対応が迅速で、インドネシアにいる親御さんの元へ直接訪問してフォローしてくれるなど、私たちの手の届かないサポート全般を安心してお任せできています。
また、JAPANNESIA HOUSE UMIで行われている交流会や地方祭への引率なども外国人にとってはひとつの楽しみにもなっています。そうした細かなサポートを外国人目線でしていただけているのは非常に助かりますね。
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※掲載内容は取材当時のものです。